名探偵ポワロ:ベネチアの亡霊と対戦
オリエント急行殺人事件、ナイル殺人事件に次ぐ新たなシリーズ。……タイトルに若干の凹凸を感じるけれども!ワイダニットを中心においたシリーズの作りは踏襲しながらもホラー的演出をふんだんに散りばめているのが特徴的な本作。ジャンプスケアも度々あって正直心臓には宜しくない。トリックはそこまで複雑すぎることもないため見ていて疲労が貯まるわけではありませんが、僕のようにホラーが苦手なら別の意味で疲れるかも。逆に言えばそういったホラー的な雰囲気が好きならば刺さる作品かもしれません。ハロウィンのおどろおどろしい暗さも良かったしね。オシャンティーな映画を見たいなという気分のときに、どうぞ。
アリスとテレスのまぼろし工場を見ました
現実から隔絶され時の止まった世界で繰り広げられる少年少女の青春ストーリー。こ、これは…癖が強い…!青春物語を得意とする岡田麿里の脚本・監督作品ですが、秩父系作品よりもさらにこってりと煮込まれた作品となっており、中々に咀嚼が難しい。とにかく登場人物の心情の移り変わりに重点が置かれており、ストーリーに関しては説明不足気味かつライブ感で進んでいくので進行上困惑することもしばしば。しかし癖の強い分作品に込められた願いを届けるメッセージ性はとても心強く、停滞を否定し未来への希望を目指す主人公の姿にはとても心打たれるものがあったと思います。しかしこれは…流石に好みが真っ二つにわかれるだろうな…!
映画グランツーリスモと対戦
20年以上も遊び続けてきたこのゲームがまさか映画化するなんて…読めなかった!このリハクの目をもってしても!グランツーリスモが立ち上げた究極のプロジェクト"GTアカデミー"でゲーマーがレーサーになるまでを描いたサクセスストーリー。車を三人称視点で撮影したりゲームのUIを使った演出がたくさんあったり最新作で収録されている「VROOM」が劇伴として登場したり…ゲームからの元ネタの拾い方が細かく、プレイヤーならとても楽しくなれる作品でした。ゲームと実車の対比を踏まえたメッセージは胸に来るものがあるし、実際面白い映画ではあるのですが…同じような題材で作られたD1映画「アライブフーン」とストーリーラインが酷似しているのがネック(こちらも作中にGTが登場してましたが)。先にこちらを見ていると目新しさがあまりなく、悪くはない映画なのに新鮮味がなくダレてしまう惜しい映画でした(アライブフーンも面白い映画なのでおすすめしておきます)。あと寿司職人として登場している山内一典がすごくかわいいので山内一典のご尊顔が見たい人にはおすすめです。