あとこれはバービーでモヤっとしたところなんですが(ネタバレ)
最終的にバービーとケンの対立構造にする上で、バービーに味方する男性キャラはいるのにケンに味方する女性キャラは配置しないのはちょっと不平等じゃない?と思ったり。
バービーを見ました
あの世界的な女の子の味方、バービーが実写化!…私は存じ上げませんでした。世界には知らないことがいっぱいあるなあ。兎にも角にも演出や台詞回しが軽妙で、理想の世界たるバービーランドのプラスティッキーかつ荒唐無稽な世界観がとてもおもしろかったです。朦朧とした状態から目が覚めたキャラが放つ「夢を見ていた気分だわ…スナイダー版"ジャスティス・リーグ"を見てたような」には流石にちょっと笑っちゃったし。
こうした軽い演出でラッピングされたストーリーは相反して丁寧に作られており、理想の世界と現実世界の不和、そもそもバービーとは何なのか、ケンとは何なのか、理想の世界は本当に最高なのか…などなど。ジェンダー観のみに限らず、様々なことを語ってくれる映画だったと思います。…僕はこの映画をディストピアSFとして評価したいところ。
総じて、好みは分かれるものの非常に完成度が高い映画だったと思います。プロモーションでずっこけたことで食わず嫌いしてしまいそうですが、興味があるなら是非見てほしいです。
…余談ですが、同名キャラが大量に登場する都合上、スタッフロールがめちゃくちゃ面白いです。
リボルバー・リリーを見ました
大正時代を舞台に繰り広げられる重厚なガンアクション映画。まず印象に残ったのがセットや衣装などの美術面。雰囲気作りとしての完成度が非常に高く、作品への没入感を楽しめてかなり良かったと思います。しかし肝心のストーリーは今ひとつ…というかテンポの悪さが目立つ形に。やってることに対して尺が長くて少しダレ気味なのは残念。でもラストは結構好きかな。アクションに関しても好みが別れるところ。爽快感や見た目の派手さが一切なく、ただただ目的のために殺し合うように演出されていて、痛快アクションを期待していると出鼻をくじかれるかも。作品の雰囲気を考えたらこういう路線の方があっていたかもしれない。…が、流石に”映え”がなさすぎて一般受けはしないだろうな…!ケレン味はないけれども、血と硝煙の臭う作品やおねショタが好きな人にはおすすめです。…おねショタなのか?いや、おねショタということにしておこう。