あの世界的な女の子の味方、バービーが実写化!…私は存じ上げませんでした。世界には知らないことがいっぱいあるなあ。兎にも角にも演出や台詞回しが軽妙で、理想の世界たるバービーランドのプラスティッキーかつ荒唐無稽な世界観がとてもおもしろかったです。朦朧とした状態から目が覚めたキャラが放つ「夢を見ていた気分だわ…スナイダー版"ジャスティス・リーグ"を見てたような」には流石にちょっと笑っちゃったし。
こうした軽い演出でラッピングされたストーリーは相反して丁寧に作られており、理想の世界と現実世界の不和、そもそもバービーとは何なのか、ケンとは何なのか、理想の世界は本当に最高なのか…などなど。ジェンダー観のみに限らず、様々なことを語ってくれる映画だったと思います。…僕はこの映画をディストピアSFとして評価したいところ。
総じて、好みは分かれるものの非常に完成度が高い映画だったと思います。プロモーションでずっこけたことで食わず嫌いしてしまいそうですが、興味があるなら是非見てほしいです。
…余談ですが、同名キャラが大量に登場する都合上、スタッフロールがめちゃくちゃ面白いです。