モナリザアンドザブラッドムーンと対戦
超能力を持つ少女、モナリザの逃亡劇。正~~~~~~~~直に言うんですけど、モナリザ自身の情報開示がなさすぎてあまり主人公に入れ込むことができなかった!彼女の心境や能力についてぼんやりとはわかるんですけど、もうちょっと踏み込んで説明してくれないとどうも感情移入することができないなと感じました。他の人物が結構キャラが立っていて印象に残るばかりに彼女自身の希薄さ(存在感のなさという意味ではなく)が悪目立ちしちゃってるんですよね。とはいえモナリザに振り回される各人物を見るのは楽しいし、クラブミュージックをふんだんに採用した劇伴はニューオリンズのアングラ感をとても良く表現できていて、雰囲気を楽しむ作品としては結構良かったと思います。あと、他人の体を操る能力の描写、ものすごくディケイドコンプリートフォームっぽかったです。
PERFECT DAYSと対戦
都内でトイレ清掃の仕事を務める無口で冴えないおっさんの日常を切り取る映画。……ほんまに冴えない男か???平山さん、あまりにも"理想の男"すぎるでしょこれは。ただひたすら日常を映した作品ですが、その中にあるちょっとした違いやイベントで「全く同じ日なんてない」「人は変わりゆく生き物である」といったメッセージが強調される作りは好きでした。また、役所広司のセリフでなく所作や表情で語る演技は見事。台詞が少ないのに平山の内面がどんどん見えてくるのが心地よかったです。ただ毎日家の施錠をしてなかったり後席を潰した車の後ろ部分に乗車しているシーンがあったりと、ちょびちょび描写でひっかかるところも。まああんま細かい粗探しするのもしょうもないんだけどね。雰囲気で魅せる映画としては高評価。一目みて気になったのであれば、是非。