僕は「物語が始まる前から全ての選択は終わっていた」…と思いました。東京に危機が迫っていても、これから世界に混沌が訪れても、結果的に友達や身内が死亡することになったとしても、おんたんと門出はお互いに絶対的な存在であり、どちらかが欠ける結末はあり得ない。意識的にしても無意識的にしても、大災厄に対して自分からは何もせずにお互いの無事だけを優先するようなラストはとても二人らしい結論だと思いました。かなりエゴイスティックな作品ではありますが、カタルシスや爽快感はなくとも納得感はかなりあるんですよね。思春期のジュブナイルに巻き込まれた世界が甚大な被害を被る…という作りはちょっと天気の子っぽいかもなとも思ったり。これ、原作がどう終わったのかちょっと気になるなあ。