スマホを落としただけなのに ファイナルハッキングゲームと対戦
ストーリーも、今までスマホを落としたことで物語が始まるという構図になっていたのに今回のスマホ落としパートがかなり雑で、全体のストーリーに対する影響も薄く、各登場人物の因縁や要素の回収に終始するばかりで見応えがなかったのも非常に残念。闇のスマホ使いの怪演で場を持たせるような役者ファーストの映画という傾向が強まっていて正直あんま見ていられなかったです。……と、全体的に非常に残念な作品になっていたのですが。……あのラスト何!?!?!?これ、ラスト1分の展開や演出が非常に衝撃的なものとなっていて、今までの不満が全て吹っ飛んでしまうようなとても貴重な経験をしました。……いや!道中考えたらこうなることは予想できなくはないけど!こういう見せ方されたら……卑怯だろ!無理だわこんなん!!いやこれある意味みんなに見てほしいですよ。必見です。というわけでこの映画、上映時間116分の中で115分は20点ですがラスト1分だけ1億点なので合計1億20点です。そんなことある?
スマホを落としただけなのに ファイナルハッキングゲームと対戦
本シリーズ、個人的にはスピーディーな展開でマンネリさせないテンポ感やシュールかつ突拍子のない演出でとにかく目を飽きさせないことが魅力のシリーズだと僕は思ってたんですけど…こりゃダメだー!!今回、闇のスマホ使いが主役になっているのですが、ヒロインとのロマンスや内面の掘り下げがメインになっていて絵面としては地味…というか悪い意味での安っぽさが目につきました。日本を飛び出し海外にまで及ぶスケール感にも関わらず、スマホ使い達が戦うシーンが少ないせいで以前の作品よりもかえってこじんまりした印象を受けてしまったのもよくなかった。登場人物も多くはないのに扱いきれておらず中途半端に終わったりキーパーソンの一人である麻美(北川景子)が映像出演のみとなっているなど、キャストや演出面でのスケールダウン感も否めず。特に謎のハワイアンBGMが流れなかったのはとてももったいない!続く
十一人の賊軍と対戦
異なる経緯で捕らえられた罪人。無罪放免を勝ち取るために決死の籠城戦に身を投じる!白石和彌監督ということもあり、飛び交う血!暴力的な世界観!弾ける爆薬!ととにかく血で血を洗う壮絶な作品。まあとにかく戦闘シーンのボリュームが凄まじくそれだけでも楽しい、いい暴力作品でした!ドラマパートも行きずりの人間が衝突しながらも助け合っていく様や籠城戦まわりの政治的駆け引きなど、アクションを邪魔しない程度に程よく彩られていてバランスが良かったです。阿部サダヲの怪演も必見!ちょっとグロいシーンはあるけど、これはとても爽快!ヤクザ系の作品が好きな人なら間違いなしの名作です。ちなみにこの映画、「だからこれから見せてね…ぼっちちゃんのロック…ぼっち・ざ・ろっくを!」っていうシーンがあるんですけど悪いインターネットのせいで笑い堪えるの大変だった。俺は豪烈弥太郎を絶対に許さない。
ゼンブ・オブ・トーキョーと対戦
待ちに待った修学旅行の自由時間!完璧な東京旅行計画を立てたつもりが班の全員はぐれてしまった!どうやらみんなには色々な思惑があるようで…という青春群像劇。これは…小粒だけど…いい!それぞれが東京でやりたいことや成し遂げたいことがほんのちょっと交わりながら平行して進んでいく作りで、別行動になってしまったからこその交わりや心境の変化がいい化学反応を起こしていました。群像劇ってやっぱこういうのがあってこそ!それぞれやりたいことは違うけど、その全部を包みこんでくれる広さを持つ東京の魅力に満ち溢れた、まさに東京の全てを包括した映画だったと思います。爽やかな映画を見たいならマスト!あと主演がアイドルなこともあって、本当にみんなかわいくて眼福だったので、そういう需要もある。
ヴェノム ザ・ラスト・ダンスと対戦
ヴェノムってこんな映画だったっけ…?いやこんな映画だったような気がする!…ほんまか?一応、ポップコーン映画としては上等。豪華なCGから出てくるモンスターアクションやコメディのかわいい面白さは健在で、まあ細かい事考えずに見たらぼちぼち楽しめる映画なのかな〜と。しかし色々見てると脚本の都合で馬鹿になっているとしか思えないようなキャラの行動だったり、やりたいことのために作られていることが見えてきてるストーリーだったりとどうも作為的なものが見え透けてきてあんまり乗れなかったかなあ。戦闘のギミックも正直なところ敵がアホだからパワーバランスが成り立っているだけという有様で面白みを感じられなかったのもマイナス。あと冒頭で「マルチバースにはもう飽き飽きだぜ!」って言ってMCUに啖呵切ってくる割には壮大なサーガを作りたい素振りだったりやたら長いエンドロールからの思わせぶりな映像だったりとMCUの後ろ髪に引かれまくってるのが見え見えなのが正直俺は悲しかったです。そういうことするならまずは面白い映画作りな?
八犬伝と対戦
あの歴史に残る南総里見八犬伝!…を作った男、滝沢馬琴に焦点を当てた作品。滝沢馬琴本人に焦点を当てた【実】パートと、八犬伝本編の内容を描く【虚】パートの2つから、滝沢馬琴という男の生き様を描くという少し変わった作りをしています。生涯にわたり戯作を書き続けた馬琴が現実の出来事に影響されながら、戯作を書く意義や理由を自問自答し続ける…という方向がメイン。いわゆる創作論的なテーマを取り扱っているのですが、これがとてもいい!悪が勝つこともある世の中だからこそ、正義が勝つ物語を書きたい…という願いがストレートに響いてきてとても勇気づけられました。尺の影響もあり八犬伝パートは最低限という感じですが、虚から実へ、実から虚へと影響を与え合う描写がきっちりとハマっていて気になることは少なかったです。あとね、内野聖陽演じる葛飾北斎がね!いいね!!予告を観て気になったなら観ても損はない名作ですが、実パート抜きで八犬伝を映画化してほしいな…という気持ちもちょっとあったり。…まあ絶対一本じゃ尺足りないと思うけど!