シビルウォー アメリカ最後の日と対戦
東西に分裂し内戦状態に陥ったアメリカ。4人の記者達が日々追い詰められていくワシントンDCへ向かい、大統領に取材を試みる…というロードムービー。政治色が強そうなストーリーですが、思ったよりもエンタメ寄り…というよりも主義主張が偏らないように配慮されている印象を受けました。政治的なニュアンスやメッセージを含めながらも、作中の描写は淡白に抑えていて過激に受け取られないようにされていて、想像以上にフラットな目線で見れました(これは主人公が記者であり公平かつ距離を持って仕事に当たっていることと無関係ではない…と思う)。ロードムービーとしてはややあっさりしている印象もありますが、その分戦闘シーンはリアルな迫力に溢れており、音響や演出にかなりこだわりをもって作られていました。グロテスク描写こそ少ないものの、ある意味ではとてもグロテスクな作品。これから見たいなら、音響がいいところで見ることをおすすめします。
https://www.youtube.com/watch?v=ECOBtcRR01o&t=1s
多分次これ見るので時間が合って興味あるオタクはよろしくお願いします
侍タイムスリッパーと対戦
幕末の武士が現代にタイムスリップ!そこで見つけた仕事は…時代劇の切られ役!?という始まりの本作。かなり評判だったので見に行ってきたんですけど…いや〜〜いいですねこれ!時代劇のフォーマットそのままで撮られた作品で、今時の映画みたいなリッチな作品ではないんですけど(自主制作作品なので当然ですが)、だからこそ登場人物の優しさやナマの迫力がよく伝わってくるような、そんな空気を感じました。全てを失った男の再起、滅びた侍と滅びゆく時代劇、主役を立てる切られ役としてのプライド、現代とは相容れない価値観など…時代劇×タイムスリップという掛け合わせから生まれた要素が絡み合ってどれもが浮くことなく一つの作品として仕上がっていて見事!かなり月並みな表現ですが、笑って泣ける快作です!ご視聴の際は、ぜひイオンシネマ大日にてどうぞ。余談ですが、本作では時代劇をやがて終わりゆくものとされており実際昔と比べて時代劇は大きく衰退してるとは思うのですが、「八犬伝」「十一人の賊軍」の公開が迫っていてめちゃくちゃ時代劇元気じゃん!と思えてしまうのはちょっと事故だと思う。
ふれる。と対戦
長井龍雪×岡田麿里というイツメン座組がお送りするこれまたいつも通りの青春物語。う〜〜〜ん…ちょっと今回はダメでしたね!5人のメインキャラクターがいろんな方向に矢印を向けあってわちゃわちゃ掛け合いをする…という楽しさはあってそのあたりはあの花っぽいな〜と感じたりもしたのですが、ストーリーがちょっと整理しきれていない感じがしました。3人の男でルームシェアしているところに、ふとしたきっかけで女2人が転がり込む…というストーリーなのですが、この2人が合流するのはいいんですけどなぜ2人が合流することになったのかという原因の解決を完全に放りだしてしまうのがとても良くない。ここの接続がうまくいってないせいで外部からの刺激が必要だったから2人が配置されたというメタ的都合が透けて見えてしまいました。ここが中途半端でなあなあになってしまったせいでラストの締まりも悪く、読後感も気持ちよくなかった印象。セリフ回しやキャラクターの心情描写自体は見れるだけに、ストーリーの完成度の低さがなおさら悪目立ちしてしまう惜しい作品でした。正直…見なくてもいい!