そして僕は途方に暮れると対戦
都内に住む一人の青年。同居している恋人とトラブルを起こしたことをきっかけに全てを投げ出して逃げる選択を取る。逃げた先にたどり着いた場所とは…という映画。主人公は基本的にやらかす立場の人間ですが、人並みの感性は持ち合わせていたり全てを振り切ることが難しかったりなどとにかく小市民的で、この部分は我々にも通ずるところはあるなあ…と納得させてくれる描写の緻密さがありました。見ててちょっと苛ついてくる演技もすごい。電話を取るシーンや映画になぞらえた展開など、ある種のメタフィクションとしての性質を含めながらの展開がとても綺麗で、とにかく計算され尽くした映画だと感じました。豊川悦司の演技がマジでスゴいのでファンの人がいたらぜひ見てほしい。